SSブログ

Pro Tools 12.5.1でクラウドコラボの続き!:Frozen Cloud Remix [Pro Tools]

前回紹介したクラウド・コラボ準備曲「Frozen Cloud」のリミックス版が完成しました! 
その間にPro Tools 12.5.1もリリースされています。



色々あって結局、ほとんどを自分でリミックスしてしまう形にはなったのですが、その過程でコラボレーターとのやり取りは実践できましたので、諸々ご紹介いたしましょう[モバQ]

コミュニケーションは「アーティスト・チャット」がまず基本!
Pro Tools 12.5以降では、クラウド・コラボレーション時にコラボレーターを招待したり、コミュニケーションをとる為に「アーティスト・チャット」機能が加わりました。

Pro Toolsのクラウド・コラボレーションは、プロジェクトの素材をトラック単位で共有しながら作業、そして作業自体はアップロード/ダウンロードを実行することでローカルキャッシュ上で実行します。

ですので、コラボレーターと必ずしもリアルタイムにコミュニケーションしながら作業していく必要はないわけですが、この「アーティスト・チャット」では、作業時のやり取り以外にも、作業履歴の確認等も行えるようになっていますので、相手がオフライン時でも活用の機会があると思います。Pro Tools内のアーティスト・チャットは、下記のように日本語も問題ないです。

スクリーンショット 2016-06-25 16.00.16.png

コラボレート時のコミュニケーションは基本、この「アーティスト・チャット」で行うわけではありますが、相手がPro Toolsを起動していない時にもメッセージを送る必要(例えば締め切りが急遽変更になった等の連絡とか....)がある場合は、Avidマスター・アカウントでサイン・インして使用する「Avidアーティスト・コミュニティー」内のメッセージ機能もを使ってやり取りすることもできます。

今回は、実際には使用せず、やり取りのチェックだけでしたが、アーティスト・コミュニティー自体のページはまだ英語ながらも、日本語でのやり取りは同様にOKでした。

スクリーンショット 2016-06-26 8.57.18.png


勿論、普通にメールとかFacebookのメッセンジャーとかでコミュニケーションを取っても良いと思います。

「アーティスト・チャット」では、上記のように所謂、チャット形式で作業する内容をやり取りする以外に下記のように、それぞれのプロジェクトでの作業内容の履歴や情報もチェック可能です。
スクリーンショット 2016-05-03 13.50.04.png

コラボレーターが作業したトラックをダウンロードする
コラボレーターが新たなトラックを追加した場合、コラボレーション・レーンの「共有トラック」ボタンが緑色に変わります。また、コラボレーターが既存の共有トラックを編集した場合には、ダウンロード・ボタンが緑色に変わります。
スクリーンショット 2016-06-19 15.51.45.png

このボタンを押すことで、新たなトラックの追加や編集結果の反映を実行できます。
ダウンロードの状況は、例のよってタスクマネージャー・ウインドウで確認可能です。

スクリーンショット 2016-06-19 16.56.42.png

ダウンロードしたトラックの中に「フリーズ」したものがあり、それを自分の側で編集する為にフリーズ解除を行う際に、持っていないプラグインがあると下記のような警告が出ます。
スクリーンショット 2016-06-19 17.10.14.png


OKを押すとそのプラグインの購入またはレンタルが促され、そのまま「はい」を押すとAvidマーケット・プレイス(WEBストア)に飛んで、該当するプラグインの購入を行うことができます。
スクリーンショット 2016-06-19 17.10.33.png
今回は、「いいえ」を押して、別のプラグインと差し替えて使いましたので、そこまではチェックできませんでしたが、急いでいる時などには便利かもしれません。

勿論、そういうことの無いように、最初からプラグインをレンダリングし、かつ波形編集も可能な「コミット」を実行してもらうように、それこそ「アーティスト・チャット」で事前に伝えておけば問題は無いわけですが、なかなか相手がどのプラグインを持っているかまではわからないケースが多いですから、色々なケースに対処できるようにしておくことは大切ですね。

所有権に関して
Pro Toolsクラウド・コラボレーションでは、共有をかけたトラックに対して、作業を実行すると各トラックに、今、作業をしている人の名前が表示されます。ブルーの時は自分が所有していて、オレンジ色の時はコラボレーターが所有(作業中)ということになります。

このトラックの所有権ですが、誰も所有していない「共有トラック」を編集すると自動的に自分の所有権表示(つまり青)になるようになっており、この場合は編集は終了したら自動的に所有権は解除され、他の方が触っても良い状態になります。また、自分が直接編集していない場合でも、他の方にいじられたくない場合などには、該当箇所をクリックして手動で所有権を自分のものにすることもできます。

例えば、コラボレーターがそれを行なっていると、自分が該当するトラックを編集できなくなってしまいますが、その場合でも、そのトラックに何らかの操作を加えると、先方にこちらがいじりたいから所有権をくださいなという「所有権リクエスト」状態になります。

スクリーンショット 2016-06-19 17.04.12.png

この状態は、先方にも伝わるので、向こうで所有権を解除するか、一定時間向こうが全く操作していないと、こちらに所有権が戻ってきて、そのまま編集作業を継続することが可能になります。

同時に同じプロジェクトで作業する場合等には、こういったケースがよくあるかもしれませんが、こういったケースにもアーティスト・チャットは役立ちそうです。

リミックス作業の実際
さて、ここからは直接コラボレーション機能とは関係のない話になりますが、自分がやったリミックス作業の中から、便利そうなツールや機能を少し紹介します。

今回はよりダンサブルな感じにしたかったので、ロックっぽかったベースラインやそれに乗っていたギターのリフ等を削除して新たなリズムトラックを加えていきました。

その際、今まではどちらかというと、自分の記憶をたどってイメージしたループを探したり、フレーズを入れたりするケースが多かったのですが、今回はPro Toolsのワークスペース機能を使って、キーワード検索しベースラインを探してみたりしました。
スクリーンショット 2016-06-25 16.08.48.png
特に目新しい機能ではないですが、上のメトロノームのところをオンにしておくと、曲のテンポでそのループを確認できたりして、なかなか便利です。自分の場合、EDM系のボキャブラリーに乏しいので、実際に当ててみてから選んでいくという作業は、今更ながら新鮮でかつ楽でした。

リミックス時のダンス系サウンド追求ついでに、毎度毎度の自己満足気味なギターソロも、いっそ取っちゃおうかな〜と思ったのですが、そうすると曲自体が成り立たない尺になっちゃうので、一応、残して、目先を変える作戦に切り替えて、とりあえず手元のプラグインで色々いじってみました。

トラックを3つに分けて、パート毎に実行するプラグインまたは各プラグインのパラメーターを変更したり、一部のプラグインは、下記のようにマスター・バイパスのオン/オフの形でオートメーションしたりしています。

スクリーンショット 2016-06-25 21.39.39.png

後半のパートは、本当は、もっとグチャグチャにエフェクトかけてたんですが、速いパッセージの時には、ほとんどノイズみたいになってしまったので、結局、おとなしめな設定に戻ってしまったのが残念ではあります。ただ、色々試せて楽しめました。

あとブリッジになっているパートの各ブレイク部分ですが、シンセ・シーケンスがMIDIのままだと編集しにくかったので、全てコミットしオーディオ化してから、その部分だけをミュートする形で対処しました。

また、レベル/パン/センドは、コミットしてもそのまま操作できる設定にしておいたので、ブレイク時に実行していたディレイ・リターン側の全カットも、そのまま反映される形になっています。

スクリーンショット 2016-06-25 21.43.11.png

最後に自分で新たに加えたベース・ループですが、通常のコンプ/EQに加えて、Pro Subharmonicも加えて低域プッシュしています。

スクリーンショット 2016-06-25 21.47.23.png


今回に関しては、コラボレーターとのやり取りは1度だけで、データを受けてからは、自分だけの作業でリミックスが完成しました。

引き続き、コラボレーションを続ける場合は、クラウド・スペースのサブスクリプションを継続する形になると思いますが、とりあえずしばらお休みという場合は、途切れている期間に、プロジェクトが消えてしまっても良いように、全ての作業が終わってから、「コピーを保存....」でセッションの形にして保管すると良いと思います。
スクリーンショット 2016-06-26 16.28.14.png


ということで、コラボレーションは、その作業自体も楽しいですが、自分の音楽センスとは違う人のアイディアを見ることも、またなかなか勉強になるなぁ.......と感じた今日この頃です。

前回そして今回と2回に渡ってクラウド・コラボレーション機能を中心に紹介してきたわけですが、実は.....そこで書いてきたようなことは、ほぼ全て下記のビデオでテクノボーイズさん達によってデモンストレーションされておりました........

だったら最初から紹介せんかい![爆弾]
というご意見もおありかとは思いますが.......お許しを!

ということで、さらに詳しくは是非、このビデオで!!

 





トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

トラックバック 0

http://soundcloud.commakasaka

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。