Pro Tools 12.5.2付属「年間特典プラグイン」お試しソング:Robot [Pro Tools]
今回は、Pro Tools 12スタンダード版に付属してくる「年間特典プラグイン」の幾つかを試してみました。
Pro Toolsの方は、今、バージョン12.5.2になりましたが、スタンダード版の方は、購入時にこれらの「年間特典プラグイン」が付属する他、「年間プラグイン/サポート・プラン」を継続すると、翌年以降も使用可能になります。
詳しくはこちらでどうぞ。
ということで、早速、その音源です。宜しければ、聴き流しながらお読みください!
Pro Tools 12スタンダード版に付属する年間特典プラグインは17種類で、全容はこちらでご覧いただけます。
基本は、Eleven Rackに搭載されていたストンプ系のエフェクトの幾つかがプラグインになったという風情ですが、さすがに1曲の中で全てを使い切るのは難しかったので、歪み系以外のものを試してみました。
いっぱいあるので、短めで........まずは、Vibe Phaserなるものを.....
「Univox Uni-Vibeをベースにしたフェーザー&ロータリースピーカー・エフェクトです。」ということですが、ここではイントロのシンセとロボットボイスの掛け合い漫才風フレーズの後ろで鳴っているSEシンセ・シーケンスに「Helicopter」というプリセットをかけてみました。なんか本当に飛んでる感じになりますね。
このプリセットはなかなか動的で派手目ですが、もっとおとなし目のコーラスやトレモロ効果も普通に実行できるので、エレピとかにも使えそうです。
そのイントロのシンセ側に実行したのが、この「Tape Echo」です。
減衰音が美しくて、昔懐かしのアナログ・ディレイ効果が簡単に出せるので、これは今後も使っていけそうです。
この「Tape Echo」は、Aメロ(?)のシンセにもかけています。
音源はXpandですが、その次のChannel StripによるEQの所まではフリーズして、そこから下のプラグイン4種類はパラメーターをいじれるようにして作業しました。
Tape Echoの前に「Pitch」で軽くダブリングしてから「Filter Gate」で動的な要素を加え、そこにこのディレイをかけ、さらに「Air Stereo Width」を実行して左右に広げています。バックが割と力強くドッシリしているので、メロディーの方には、浮遊感を出したかったというところです。この曲では、アナログ・ディレイのキャラクターだけを使って、サウンド自体はクリーンな感じで利用したのですが、所謂、汚し系のサウンドにするモード/パラメーターもあるので、ギターとかには、そちらの方は臨場感が出るかもしれません。
お次は、その名もズバリ「Flanger」。
ブレイク後の転換場面でリバース・シンバルにかけて動きをつけてみました。
これも「Fast One」というプリセットです。
個人的にはフランジャーは、どうしてもすぐそれだとわかってしまうベタな使い方しかできないので、ギターとかには避けてたんですが、こういうワンショット的な効果音だと、自分の力量でも、さりげなく活用していけそうな気がしました。
この曲のギター・ソロは、ダブル・トラッキングになっています。一つは普通にElevenとEQ/コンプで音作りを行い、もう一つにはちょっと変わった感じを加えたくてフィルター/オートパン系のエフェクトをかけてみました。その2つをバスで送って、1本のAUXトラックにまとめ、そこからディレイにセンドして共通のディレイをかけています。
下が普通のギター・トラックで上が、エフェクトしてる方ですが、下記のようにEleven, ロータリー・スピーカー・エフェクトのRoto SpeakerそしてAir Filter Gateです。
そしてAuxトラックのセンドから送ったディレイの先には、「Electro-Harmonix Deluxe Memory Man」をベースにした「BBD Delay」があるという形です。「Tape Echo」より減衰音の粒立ちがはっきりしてる気がしたので、こちらを採用しました。後半の方はディレイ量もオートメーションでちょっとだけ増やしているので、バックがフルで鳴っている中でも、割と埋もれず聴こえていると思います。
Bメロやギター・ソロの後ろで鳴っているワウのかかったギターでは、Black Shiny Wahを使っています。
ワウ・ペダルの動きは、オートメーションで書きました。
ギター・ソロのバックの方では、下記のようにOrange Phaserを使っています。
これらもそれぞれVOX V846ペダルやMXR Phase 90といったビンテージ・エフェクトのエミュレーション系です。
この2つは、Tape EchoやBBD Delayのように、ディレイだけどコーラスにもいいよ....みたいなマルチ系ではなく、本当に「ワウ」と「フェイザー」だけで使いましょうという感じで、ある意味、潔いですね。最後に実行しているLo-Fiは、EQ代わりにオケに馴染ませるために使用しています。
ということで、今回は、Vibe Phaser/Tape Echo/Flanger/Roto Speaker/BBD Delay/Black Shiny Wah/Orange Phaserの7種類ほど使ってみました。結構、頑張ったつもりでしたが、あと10種類もあったんですね....
残りはいずれまた。