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音楽がタダに...... [音楽マーケティング]

今日、会社の帰りにスティーブ・ジョブスが表紙の週刊エコノミストという雑誌を買いました。

iPodの台頭等でCDが売れなくなってメジャーのレコード会社が厳しい状況になっているという音楽業界に関する特集記事で、その他にも、今後の音楽コンテンツがどのようにビジネスされていくかということを各界の有識者の皆さんが予測したりしていて、なかなか読み応えがありました。

個別には、伸びたり凹んだりしてる会社はあるが、全体としては、既得権ビジネスが、デジタル化とともに民主化してしまって、保護的な商売ができなくなり、それゆえに業界のメジャープレイヤーが入れ替わりつつあるという感じみたいです。
これは何も音楽に限らず、今は放送局なんかも同じようで、日経エンターテイメントなんかでも、「どうしたテレビ?」みたいな特集やってて、コスト削減は仕方ないが制作費だけは削らないでくれ!みたいな事を切実に書いてました。要はCM収入が減ってるってことですが、この場合の相手は、インターネットですから...........そりゃ敵にしたら相当きついでしょうね。

この特集では、音楽制作のハードルが下がって、新規参入が容易になったのは、ツールが手軽に、かつ便利になったからだって言う事も書いてました。それは事実です!

しかし、ツールが便利になったメリットは、何も個人やインディーズだけにあるわけではないですから、それは単なる事象をさしているだけで、そのメリットを生かしきれなかったということは、要はそういった大御所達が、変化についていけなかったという事なんでしょうね。

既得権者は、誰しも、それを保護して、できるだけ長い間、良い思いをしていたいと思うのは当然なので気持ちは良くわかりますが、その分野(具体的にはCDの総売上)が調子悪いという事象だけを捉えて音楽業界全体が衰退しているというイメージになっちゃうのは、ちょっと残念です。

まあ、そんな大きな話は置いておいても、それにしてもCD、特に日本のアーティストのものが高いなーという気は確かにします。先日もCD屋さんで、J-POPのCDを2枚買ったのですが、合計6,000円ですからね.......

しかも、勿論、一生懸命作ってるのでしょうから、悪くは言いたくないですが、気に入った曲は、2-3曲だったりすることも少なくないです。

そもそも、昔の選りすぐりのアーティスト(=きちんと音楽的なバックグラウンドを持ってデビューした人)でさえ、1年に1枚アルバム出せるかどうかで、かつトータル40分前後のLPリリースだったわけですが、今は幾ら道具が良くなったって言っても毎年毎年ローテーションのようにCDアルバム出して、それがまた70分近く埋めなきゃいけないわけですからね..........幾ら仕事とはいえ、そんなに全部、良い曲揃えられるわけがないってことなんでしょうか..........

自分を振り返ってみると、ここ数年はほとんどCDを買わなくなり、iTunes Storeからダウンロードすることが多くなりました。試聴して、夜中にゲット....みたいなパターンです。

メリットとしては、曲単位で買えることと、それゆえ色んなアーティストの方の音楽を聴く機会が増えたということでしょうか。しかも、昔のものとか、アルバム単位でも結構、買ってるんですよね。

最初は音質とかDRMとか気になったんですが、今はそれほど神経質に考えなくなりました。慣れたというか、そういった気になる部分はあっても便利なものに結局流されてしまってるのかもしれないです。

でもダウンロードって、ユーザーからだけでなく、レコード会社から見ても、物理的な在庫持たなくてもいいわけで、コストも削減できるし、管理も楽だし、レコメンドとかうまくやれば他のアーティストへも誘導してシナジーも期待できるし、例えば、やろうと思えば購入者の情報や嗜好なんかもリサーチできちゃうわけです。かつ、将来的にはCD以上の音質での楽曲提供も、新しいフォーマット、例えば映像と絡んだり、またサラウンドとかの提案も可能になるわけで、むしろメリットばかりなような気がするんですけど..........

色々としがらみはあるんでしょうが、他の業界では当たり前にやっているところもあるわけなので、そこは頑張って音楽好きな人を増やして欲しいですね。それにしても、ビジネスって難しいものです。





http://soundcloud.commakasaka

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