SSブログ

Pro Tools 11で初ソング!:Chimera [Pro Tools]

今回はPro Tools 11のみを使って一曲作ってみました。
そんな記念すべき一曲目なのにとっても暗くてすみませんという感じですが「Chimera」という曲です。 


Pro Tools 11の新機能ですが、日本語の字幕付きの下記のビデオがわかりやすいです。

 

自宅ではMboxを使っている、所謂、DSPカードを使用していない「CPUネイティブ環境」なので、この64-bit化されたメリットは、より大きいと感じています。

特に「インプット・パッファーとプレイバック・バッファーの分離」は重要で、この機能により、自分が作るセッションの規模であれば、ギターを弾く時にレーテンシーはほとんど気にしなくても良くなったのではないかと感じています。

従来までは、プレイバック・エンジンで設定するH/Wバッファーは、インプットとプレイバックで兼用していた為、セッションにプラグインを増やして行くと、このバッファーサイズを大きくする必要があり、従ってモニタリング・レーテンシーも大きくなってしまう為、弾きにくくなったり、どうしても耐えられない時は、幾つかのプラグインを無効にしたり、バックのトラックをバウンスしたりといった作業を行っていました。

Pro Tools 11では、このプレイバック・エンジン上での設定画面こそ変わらないものの、このH/Wバッファーはインプットのみに影響する数値となり、プレイバック用のバッファーサイズは、常にそのセッションのサンプルレイトに応じて最適値に固定(例えば48KHz時なら1024 Sample等)されるようになりました。

スクリーンショット 2013-08-11 16.57.34.png

今回の曲では、最初にバックのトラック(ドラム、ベース、キーボード等)を作り込んでから、ギターをオーバーダブ(全部で8トラック)していく形にしましたが、その全ての過程でインプット・バッファーは上記のように32サンプルのままで作業可能でした。勿論、バックのトラックのプラグインもそのままで、全て再生させておくことができます。

この時、各ギターのトラック上にはAAXネイティブ64bit対応となったIK Multimedia AmpliTube3を実行し、そのサウンドをモニターしながらオーバーダブしていきました。

ギターアンプのプラグインはElevenが既にAAX 64bit対応だったのですが、やはりコンパクト系エフェクター等と組み合わせる事ができるオール・イン・ワン・タイプのAmplitube 3もやはり非常に便利です。

今回は、プリセットのサウンドを幾つか聴き、ほぼその設定のまま使用しているので深い部分の探求はまだですが、とにかくバリエーションが豊富だし、サウンドも素晴らしく、どんなジャンルの楽曲にでも使って行けそうです。

この曲では、8つあるギタートラックのうちの6つで使用しました。
シグナルフロー毎にコンパクト・エフェクター、アンプ、キャビネット(マイク)そしてマルチラック・エフェクターを設定していけます。

スクリーンショット 2013-08-11 16.49.21.png
スクリーンショット 2013-08-11 16.50.53.png

Amplitube 3のこれらのエフェクトを実行し、エフェクト音をモニターしながらもレーテンシーを気にせずにギターを録音し、そしてミックス時には、その作業の進捗に合わせてリアンプしていくこともできます。

Amplitube 3は、これからも使って行くと思いますので、さらに使い込んでから色々と紹介できればと思います。

Pro Tools 11の機能に戻ると、この曲では、CPUパワーに余裕があったので、大きな恩恵を受けたというわけではないですが、ビデオでも解説されている「ダイナミック・プラグイン・プロセッシング」も今後役に立ちそうです。

これはセッションにプラグインを実行しただけではCPUパワーは消費せず、そのトラックが実際に再生しプラグインが機能する時だけCPUを使うというものです。

今回の曲で無理矢理見てみると、まず下記が最初のイントロの部分のCPU消費量
合計で16%の使用量です。

スクリーンショット 2013-08-11 16.55.12.png

次が、最も再生しているトラック数が多い、後半のギターソロ部分ですが、ご覧の通り24%の使用量となっています。
スクリーンショット 2013-08-11 16.56.02.png

イントロ部分でも、ギターソロ部分でも再生していないトラックのプラグインはCPUを消費しないというのがポイントですね。

この曲の場合、オーディオとバーチャル・インストゥルメント・トラックが合計22(全てステレオですので44ボイス)使っていますが、この時代、そんなに多いとも言えない為、実は「ダイナミック・プラグイン・プロセッシング」をオフにしても、全体のCPU消費量は35%程度でしたので、これがオンだったから再生できたというわけではなかったのですが、今後、より多くのトラック、プラグインを使って作業する場合には役立ってくれそうな機能です。

そんなこんなでミックス作業を行っていったわけですが、AAX64bit化の時期等も影響する為、Pro Tools 11になってから使用するプラグインの面子にも変化が出てきそうです。今回もこのAmplitube 3やBlue Cat AudioのEQなども使い、またリバーブはAAXネイティブに対応したRevibe IIを使用しました(贅沢にも2個使い)。

スクリーンショット 2013-08-11 16.53.33.png

また、マスタリングには、こちらも最近AAX 64-bit対応となったIK Multimedia T-RackSとリミッター部分だけPro Limitterを組み合わせて使うという、初の試みを実施してます。

スクリーンショット 2013-08-11 16.41.20.png

T-RackSもなかなか奥の深いプラグインで、この曲ではベース等にも使いました(ベースの音源はXpand 2です!)。これもプリセット使っただけなので、今後また紹介するようにします。

スクリーンショット 2013-08-11 16.45.44.png


そして今回のオフラインバウンスの速度は約6倍速。

スクリーンショット 2013-08-11 17.05.43.png

そのままSound Cloudに上げました!

トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

トラックバック 0

http://soundcloud.commakasaka

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。