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アーティストとは? [音楽マーケティング]

昨日、あるゲーム音楽のクリエイターの方とお話しました。
その方の今回の仕事は、ゲームをアニメ化したものの劇伴で50曲程作ったそうです。
自宅の地下にスタジオがあって、そこでレコーディングしている事等、凄く参考になるお話を聞けました。
制作過程で参考になったことは、またいずれご紹介したいと思います。

彼から色々とお話を伺っている時、ちょっとした話の流れから、MySpaceの話題になったのですが、その方は「アーティスト登録していない」とのことでした。
曰く「そもそも自分の事をアーティストだと思っていないし.....」ということだったので、「でも音楽作って、それで仕事してるわけですから立派なアーティストじゃないですか?」という事を伝えたら、彼はこう言っていました。

「自分にとって、アーティストというのは、自分のやりたい事を表現できる人であって、お金を稼げるかどうかで決まるわけではないと思う。自分はクライアントからの要望に沿って音楽を作っていて、その仕事にプロとして誇りを持っているし、気に入ってもらった時の喜びも得られ、やりがいは感じているが、それはあくまで"職人"としての仕事であって、クリエイティブではないとは言わないが、必ずしも自己表現できているわけではないのでアーティストとは呼べない。」

MySpaceのアーティストページは、単なる呼称ですから、そこに登録すること自体に大きな意味や、そういった意識の必要性は感じないので、この際、その話は忘れてもらうとして、一般的に「アーティストとは何か?」を考えた時、自分はお金を稼ぐプロになることが「アーティスト」と呼ばれる事の前提条件みたいな感じで漠然と思っていたところもあったのですが、こういう定義付けもあるんだなーと、うまく言えませんが、軽くショックを受けました。

自分の表現したいことを何の束縛も受けずに作品にして、その結果、ある程度のポピュラリティーも得られればベストなんでしょうけど、そこが難しいところですよね。

アーティストを目指す人で、でもそれを職業としても志す場合、最初は理想を追求しても、例えば、まかり間違って一つの作品がヒットでもしようものなら、途端に背負い込むものが大きくなって、逆に表現の幅が狭まってしまうってこともあるのかなーと感じてしまうところが確かにあります。

そういう意味で、別の仕事を持って、そちらである程度安定した収入が得られた上で、売れる売れないに束縛されずに音楽制作に携われる立場は、マズローの欲求段階で言うところの「自我の欲求」を強く追求しないで「自己実現」を成し遂げる行為.....ということになるのかなと考えてしまいますが、しかし、それはそれできちんとステップを踏んでいないようで健全ではない(人間誰しも他人に認められたいという気持ちがあるはず)ような気もします。

何かまとまりませんが、アマチュアで音楽制作をやることのモチベーションをどこに求めるかという部分でヒントになるような気がして参考になるお話が聞けました。



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http://soundcloud.commakasaka

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